孤独死の死臭はどのような臭い?対処が遅れるリスクや消臭方法も解説
孤独死が発生した際、対処が遅れるとさまざまな問題が発生します。遺体の腐敗が進行すると、強烈な臭いを放ち、隣室やマンション全体にまで蔓延するため注意が必要です。この記事では、孤独死の死臭がどのような臭いかについて解説します。対処が遅れた場合のリスクや消臭方法も合わせて解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
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孤独死した際の死臭
孤独死で発生する死臭は「クサヤやチーズ、生ゴミが腐敗したような臭い」と例えられます。死臭は「腐敗臭」や「腐乱臭」とも呼ばれます。臭いの原因は、遺体の腐敗によるものです。人体には生きている間も微生物やバクテリアなどの細菌が存在しますが、免疫システムが働いているため、増殖することはありません。
しかし、死亡して免疫機能が停止すると、細菌が急速に増殖し、遺体の分解が始まります。この分解により腐敗が進み、悪臭を伴うガスが発生するのです。孤独死における死臭は、夏場なら2~3日、冬場でも5~7日ほどで発生することが一般的です。ただし、遺体の体質や部屋の温度などによっても腐敗の進行は異なります。
孤独死の対処が遅れた場合のリスク
孤独死の対処が遅れた場合のリスクは、以下の3つです。
- 廊下や隣の部屋まで臭いが出る
- ハエやウジなどが発生する
- 建替え工事が必要になる
廊下や隣の部屋まで臭いが出る
孤独死の後、遺体が発見されるまで時間が経つと、遺体の腐敗が進行して強い悪臭が発生します。この臭いは室内にとどまらず、廊下や隣の部屋、さらには建物全体に広がる場合もあるため注意が必要です。特にアパートやマンションでは、クレームや健康被害につながる恐れもあります。死臭は通常の換気や消臭では対応しきれないため、特殊清掃が必要です。
ハエやウジなどが発生する
腐敗が進むと、遺体にはハエやウジなどの害虫が発生します。害虫は腐敗した有機物を繁殖の場とするため、室内や周辺に大量発生する恐れがあります。害虫の発生が進行すると、駆除作業も大規模になるため、早期発見・対処が重要です。
建替え工事が必要になる
孤独死の発見が遅れ、腐敗が進行すると、床や壁、天井などの建材にまで腐敗液が染み込み、建物の構造にダメージを与える場合があります。腐敗した液体が木材や建材に浸透すると、消臭や清掃だけでは解決できず、部分的な解体やリフォーム、さらには建替えが必要になることも少なくありません。原状回復の費用や時間が大幅に増加するリスクがあります。
孤独死による死臭の消臭方法
孤独死による死臭の消臭方法は、以下の3つです。
- 薬剤を散布する
- オゾン燻蒸を行う
- コーティングする
薬剤を散布する
薬剤の散布は、腐敗によって発生する有害なガスや臭いを化学的に中和し、悪臭を軽減します。薬剤の種類によっては、臭いの元となる微生物を殺菌する効果もあるため、同時に衛生対策としても有効です。薬剤の散布は、対象となる場所の状態によっては複数回行います。
オゾン燻蒸を行う
オゾンは強力な酸化力をもち、臭いの原因となる分子を分解する効果があります。そのため、オゾン発生器を使用して密閉された空間にオゾンを放出することで、空気中の臭いや表面に付着した腐敗臭の除去が可能です。オゾン燻蒸は、薬剤では除去できない隠れた場所の臭いにも効果があるため、強い消臭力が求められる場面で使用されます。
コーティングする
腐敗による臭いが建材に染み込んでいる場合、壁や床、天井をコーティングする方法が効果的です。特殊な消臭効果を持つコーティング剤を建材に塗布することで、臭いが建材から再放出されるのを防ぎます。
孤独死した際には迅速に対処しよう
孤独死の対処が遅れると、臭いや害虫の発生、さらには建物の損壊など、多くのリスクが伴います。迅速な発見と対処が、被害を最小限に抑えるためには不可欠です。孤独死が発生した場合は、専門業者に早めに相談しましょう。