遺品整理を行う時に親族間でもめる理由は?対処方法もあわせて解説
遺品整理は故人の持ち物を整理する重要な作業ですが、状況によっては親族間でトラブルに発展する場合があります。そのため、どのような理由でもめるのかを事前に把握しておき、トラブルのリスクを軽減しておくことが大切です。この記事では、遺品整理を行う時に親族間でもめる理由について解説します。対処方法も合わせて解説するので、最後までご覧ください。
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遺品整理を行う時に親族間でもめる理由
遺品整理を行う時に親族間でもめる理由は、以下の6つです。
- 遺品整理を勝手に進めた
- 遺品整理を特定の相続人に押し付けた
- 故人との口約束で遺品の相続を決めた
- 大切な形見を誤って処分した
- 知らない第三者が相続に関わってきた
- 財産の価値が変化した
遺品整理を勝手に進めた
遺品整理を誰か1人が独断で進めてしまうと、他の親族の不信感を招く原因になります。特に、故人の思い出が詰まった品や価値のあるものを無断で処分・持ち帰る行為は、大きなトラブルに発展しやすいです。
遺品整理を特定の相続人に押し付けた
「実家に近いから」「長男だから」といった理由で、遺品整理を一方的に任せてしまうと、不満がたまりやすくなります。整理の労力は大きく、時間的・精神的な負担も少なくありません。また、無関心だった他の相続人が、後になって処分方法や配分について意見すると、もめごとにつながりやすいです。
故人との口約束で遺品の相続を決めた
故人との口約束だけで遺品の相続を主張すると、証拠がないためトラブルに発展することがあります。他の相続人にとっては、納得のいかない一方的な主張に聞こえることもあるでしょう。
大切な形見を誤って処分した
大切な形見を意図せず処分してしまうことは、遺族間の大きな亀裂を生む原因になります。特に、写真・手紙・装飾品など故人との思い出が詰まった品は、1度失うと取り返しがつきません。整理前には「捨てていいもの」「残すべきもの」を相続人全員で確認することが重要です。
知らない第三者が相続に関わってきた
故人の生前に関わりのあった友人・内縁の配偶者・認知していなかった親族などが、遺品や財産を求めて名乗り出てくるケースもあります。法的に相続権がある場合や、遺言書で指名されている場合もありますが、突然の申し出に親族が混乱し、トラブルが発生することも少なくありません。
財産の価値が変化した
遺品の中にある不動産・骨董品・株式などは、遺産分割時と処分時で価値が大きく変わる場合があります。「売った後で高くなっていた」「分け方に不公平があった」などの不満が出ると、親族間の関係が悪化するおそれがあります。
遺品整理でもめないようにする対処法
遺品整理でもめないようにする対処法は、以下の4つです。
- 遺品整理を行う前に相続人で話し合いを行う
- 相続の内容を具体的に決める(遺言書を確認する)
- 作業を複数人で進める
- 遺品整理業者に依頼する
遺品整理を行う前に相続人で話し合いを行う
何も話し合いをせずに作業を進めてしまうと「勝手に持っていかれた」「捨てられてしまった」といったトラブルの原因になります。整理を始める前に相続人全員で集まり、作業の進め方や遺品の扱い方について話し合っておくと、トラブルを避けやすいです。
相続の内容を具体的に決める(遺言書を確認する)
遺言書がある場合は、書かれている内容をもとに相続の方針を明確にしてから遺品整理を始めることが重要です。特に財産価値のあるものや思い出深い品などは、誰が所有するかが明確になっていないと、もめごとの原因になります。遺言書がない場合でも、相続人同士で合意を得て「誰が何を受け取るか」を具体的に決めておくと、整理作業をスムーズに進めやすいです。
作業を複数人で進める
遺品整理を1人で行うと「勝手に処分した」「勝手に持ち帰った」と不信感を生む可能性があります。そのため、可能な限り相続人が立ち会い、作業を共有しながら進めることが大切です。全員が参加するのが難しい場合でも、写真やリストで報告・共有しましょう。
遺品整理業者に依頼する
遺品整理業者に依頼すると、遺品の分類・処分・貴重品の捜索などを客観的かつ効率的に行ってくれます。また、家族だけでは手に負えない量や作業の負担を軽減可能です。必要に応じて業者の利用も相続人と相談してみると良いでしょう。
遺品整理でもめないように作業を計画的に行おう
遺品整理を勝手に進めたり財産の価値が変化したりすると、トラブルにつながりやすくなります。トラブルを避けるためには、相続人同士が協力し、事前にルールを決めて作業を進めることが大切です。状況に応じて遺品整理業者も利用しながら、スムーズに作業できるようにしましょう。
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