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特殊清掃の費用は誰が払う?負担の順序や費用を抑えるポイントを紹介

財布と電卓を持って悩む夫婦

 

孤独死や事故死が発生した住まいでは、専門的な技術と設備を要する「特殊清掃」が必要になるケースがあります。しかし、その費用を誰が負担すべきかについては、事前に把握していないと混乱を招くかもしれません。本記事では、特殊清掃の費用負担の順序や相場を紹介します。

この記事を読むための時間:3分

特殊清掃とは?一般的な清掃との違い

特殊清掃とは、孤独死や事件・事故などによって汚染された住環境を、原状回復するための作業です。一般的な清掃と異なり、体液や血液の除去、感染症対策、強い異臭の脱臭処理などを含むため、専門機材や薬剤の使用が前提となります。通常のハウスクリーニングでは対応できない高度な内容であることから、費用も高額になる傾向があります。

特殊清掃の費用は誰が払う?

特殊清掃の費用は、原則として入居者や、入居者の遺族が負担します。費用の請求先や負担の優先順位については、相続人の有無や契約状況によって異なりますが、まずは家族関係の近い人から順に責任が及ぶのが一般的です。家主が費用を立て替えた場合でも、後から相続人に請求されるケースもあります。

費用負担の順序

費用負担の順序は、以下の通りです。

 

  • 配偶者・子ども
  • 親・兄弟姉妹
  • 大家・管理会社

 

詳しく見ていきましょう。

配偶者・子ども

第一に費用負担の対象となるのは、故人の配偶者や子どもです。相続権があるため、清掃費用や原状回復費用も負担義務が発生します。遺産相続とあわせて、部屋の明け渡しや家財の処分を行う場合には、清掃業者とのやり取りも家族が担うケースが大半です。

親・兄弟姉妹

配偶者や子どもがいない場合には、親や兄弟姉妹が費用負担の対象になる場合があります。法定相続人である場合は、財産だけでなく債務や清掃費用も相続の一部として請求されると覚えておきましょう。支払いを拒否するためには、相続放棄の手続きが必要です。

大家・管理会社

相続人が不在、または全員が相続放棄した場合には、大家や管理会社が原状回復にかかる費用を負担します。家賃の保証制度や保険で対応する場合はあるものの、貸主にとって大きな損失となることもあります。

特殊清掃にかかる一般的な費用相場

特殊清掃の費用は、作業内容や現場の状況によって大きく異なりますが、1Kやワンルームの清掃であれば100,000円〜300,000円程度が目安です。また、消臭・消毒作業、遺品整理、リフォームなども必要になる場合には、合計で500,000円を超えるケースもあります。状況が深刻であるほど費用も嵩みやすいため、早急な対応が大切です。

特殊清掃の費用を抑えるための工夫

特殊清掃の費用を抑えるためのポイントは、以下の通りです。

 

  • 複数の業者に見積もりを取る
  • 自治体や保険の補助制度を活用する
  • 早期対応で作業の規模を最小限にする

 

それぞれの内容を解説します。

複数の業者に見積もりを取る

料金体系や作業範囲は業者ごとに異なるため、複数社から見積もりを取ることが大切です。価格だけでなく、対応の丁寧さや実績、口コミなどもあわせて確認すれば、納得できる業者を選びやすくなります。

自治体や保険の補助制度を活用する

お住まいの市区町村によっては、生活保護世帯や低所得者を対象に、葬祭費や清掃費用の一部を補助する制度があります。また、火災保険や孤独死保険に加入している場合は、特殊清掃費用が補償対象となるケースもあります。加入内容や条件を事前に確認し、必要があれば保険会社へ相談してみましょう。

早期対応で作業の規模を最小限にする

特殊清掃は、対応が遅れるほど汚染や臭気が広がり、作業範囲も大きくなるものです。早めに業者へ相談し、腐敗が進む前に処置を行えば、費用を抑えられます。状況を見て判断せず、気になる段階で相談することが重要です。

費用負担の流れを知って、万が一に備えよう

特殊清掃は、突然の出来事に直面したときに必要になる専門サービスです。作業費用は決して安くなく、誰が支払うかで揉めてしまう可能性もあります。そのため、事前に費用負担の順序を把握し、自治体や保険のサポートを確認しておきましょう。万が一の際にも落ち着いて対応できるはずです。

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